コロナの影響による大規模な休校措置により、オンラインの学習が今、注目されています。なかでもタブレット教材での学習は自宅で自分のペースに合わせた学習ができるため、取り入れたいと思う保護者も多いのではないでしょうか。本記事では、そんな気になるタブレット教材の特徴を踏まえながら、各教材を比較していきます。
1.タブレット学習教材の選び方
一口にタブレット教材といっても、最近ではさまざまな特徴を持つタブレット教材が存在しているため、子供に最適な教材を選ぶのが難しいのも事実です。
そこで、初めてタブレット教材を選ぶ際には以下の3点をチェックしてみましょう。
- 子供の学習スタイル
- 学習の理解度(進み具合)
- 子供の性格
1.子供の学習スタイル
学習のスタイルは子供によりさまざまです。すでに毎日の自主学習の習慣がついている子もいれば、学校の宿題に終始する子、なかなか宿題をやらない子もいるかもしれません。
自主学習の習慣がある子は、問題をひたすら解いていく問題集型の教材でも使いこなすことができます。
毎日の宿題のみをこなしている、自主学習の習慣がついていないなどの場合は、動画配信型の教材ならとっつきやすく、YouTubeなどの動画視聴と同じ感覚で取り組めるかもしれません。
ただし、動画を視聴する教材は授業をする講師や子供によって「合う、合わない」などの相性があるのが難点です。また、大勢の人に向けた授業動画は、個人の特性を反映しておらず、子供に合わせた学習とは遠くなりがちです。
問題をこなしながらもゲーム性や動画をうまく取り入れた複合型のタブレット教材も存在します。このような教材なら子供の学習スタイルにかかわらず、ほとんどの子にしっかり対応できるでしょう。
2.学習の理解度(進み具合)
学習スタイルが把握できたら、これまでの単元でつまずきがあるのか、つまずきはないもののうっかりミスがあったり理解が浅かったりしていないかなどをチェックしてみましょう。
これまでの単元で大きなつまずきもなく、きちんと理解しているのであれば、該当する学年だけをカバーしているタブレット教材でも問題ありません。
過去にきちんと理解していない単元がある、過去の学習もしっかり復習しておきたいなどの場合は、学習範囲を大きくさかのぼれるタブレット教材を選んでおくと安心です。
3.子供の性格
意外となおざりにしてしまいがちなポイントですが、子供の性格に合った教材を選ぶことはとても大切です。
例えば、勉強に対して苦手意識を持ってしまっている場合、ひたすら問題を解く問題集型の教材を選んでもなかなか前向きに取り組むことは難しいです。
逆にコツコツと物事に取り組めて、決めたことをしっかり守れるタイプなら、問題集型のタブレット教材を選ぶことで無駄なく学習できます。
また、好奇心旺盛でワクワクすることが好きという子は、ゲーム性があったり動画で興味を引いたりしながらしっかり復習ができるような教材がおすすめです。このようなタブレット教材は、タイプを限定せずほとんどの子におすすめできます。
2.おすすめタブレット学習教材一覧
ここでは主要なタブレット教材5社を比較していきます。各教材の特徴を参考にしながら見ていきましょう。ここでは参考として小学6年生の場合で比較しています。
順位 | 第1位 | 第2位 | 第3位 | 第4位 | 第5位 |
教材名 | すらら | スタディサプリ | スマイルゼミ | チャレンジタッチ | RISU |
月額料金 (最高値) | 8,000円 (一律料金) | 1,980円 ※追加テキスト1,200円 | 11,680円 | 6,440円 | 8,980円 (学習の進み度合いにより変動) |
専用タブレット代金 | なし ※市販のタブレットやパソコンを使用 | なし ※市販のタブレットやパソコンを使用 | 9,980円 | 無料 ※6か月未満で退会した場合は9,900円 | 無料 ※破損の場合24,000円、安心サポート加入で5,980円 |
教材タイプ | 組み合わせ型 | 動画配信型 | 問題集型 | 問題集型 | 動画配信型 |
学習範囲 | 全学年 | 全学年 | 当該学年のみ | 当該学年のみ | 当該学年のみ |
個別サポート | コーチによる学習カリキュラムの設定 | コーチによる 個別指導 | なし | なし | 大学生によるフォロー |
保護者の見守り | 見守り方、励まし方サポート | なし | 取り組み時間のみ通知 | 取り組み時間のみ通知 | メールによる報告 |
難易度 | 個人に合わせた難易度 | 難しい | 標準クラス 発展クラス から選択 | 普通 | 普通 |
継続率 | 89.2% | 不明 | 不明 | 不明 | 92.7% |
こうして見てみると、各教材共にそれぞれ料金や学習機器に大きな違いがあります。それでは、各教材の特徴を見ていきましょう。
第1位 すらら
「すらら」の主な特徴は3つあります。
- 対話型で楽しく取り組める仕組み
- コーチによる保護者サポート
- 子供の特性に合わせた学習設計
1.対話型で楽しく取り組める
「すらら」の教材は、見る、聞く、書く、読む、話す、という様々な感覚を使って対話形式で学習を進めます。ゲーム的要素や動画もうまく取り入れており、今まで学習習慣のなかった子や、保護者の不在時に勉強する場合でも楽しく集中することが可能です。
しかも、学習したことを復習問題で繰り返し練習することができ、練習問題も一度解いた問題とは違う問題が出題される仕組みなっているため、しっかりと理解を深めることができます。
2.コーチによる保護者サポート
付きっきりで勉強を見ていられる環境でない限り、子供の自主性次第になりがちなのがタブレット教材の難点でもあります。しかし「すらら」はコーチが子供の特性を把握し、学習の進め方ややる気をサポート。保護者との連携がしっかりとれるので安心です。
3.子供の特性に合わせた学習設計
「すらら」の学習は、まず最初にていねいなヒアリングで子供の特性を把握することから始まります。
学習行動や目的に合わせてカリキュラムを設定していくため、無理な課題でやる気をそいだり、実力に合わない問題で単調になったりせずに、しっかりと実力をつけていけるのが大きな魅力です。
他にも、過去の学年の学習までさかのぼれるため、万が一つまずき単元があっても知識の修復が素早くできるのがポイント。分からない箇所をうやむやにしないから、今より先の学習もスムーズに進められるようになります。
「すらら」は対話形式で子供が楽しめて、子供に合わせて学習設計をしていくので継続して学習することができます。コーチが子供の特性を踏まえてサポートしてくれるので親も安心して任せられます。
第2位 スタディサプリ
- 動画配信型教材
- 一流の講師陣の授業
- 毎日15分の学習
1.動画配信型教材
「スタディサプリ」は授業動画中心の教材です。YouTubeなどを視聴している世代には、授業動画という形態がより受け入れやすく感じるのではないでしょうか。動画と紙のテキストで学習を進めます。
2.一流の講師陣の授業
講師は一流の塾講師などが揃い、人気の先生によって学校や塾のような授業が体験できます。ただし、画一的な授業になるため個人に合わせた内容にはならないというデメリットもあります(中学講座からはオプションで個別指導も付けられます)。
3.毎日15分の学習
短時間に集中して聴くというメリハリを大切にしています。集中力が全くなく、短時間集中することから始めたい人にはおすすめです。毎日の学習習慣をしっかりつけたい場合は不向きといえます。
第3位 スマイルゼミ
- インターネットにつながらない専用タブレット
- 問題を解いたらすぐに解説
- 問題集型の反復練習
1.インターネットにつながらない専用タブレット
「スマイルゼミ」も専用タブレットを採用しています。タブレット代金としての初期費用が掛かりますが、画面は専用タッチペンにのみ反応するため、手をついて書けるなど使いやすい工夫がされています。
2.問題を解いたらすぐに解説
問題を解いたら後でまとめて答え合わせするのではなく、1問ずつ丸付けをするため「どうやって説いたんだっけ?」などのトラブルが防げます。解説も、正答、誤答にかかわらずしっかり行うため安心です。
3.問題集型の反復練習
「スマイルゼミ」は問題集型教材です。そのため、すでに理解できている場合の反復練習や、すでに学習習慣がついている子供に向いています。ごく基本的な解説だけを行うため、テストでは及第点がとれているものの、うっかりミスが目立つ人や、習った知識を定着させたい人に向いています。
第4位 チャレンジタッチ
- 専用タブレットでインターネットにつながらない
- 反復練習ができる
- ご褒美ゲームでやる気にさせる
1.専用タブレットでインターネットにつながらない
一人で学習に取り組む際、専用タブレットならインターネットにつながらないため安心できます。途中解約するとタブレット代金がかかる、自宅以外で学習する時はタブレットを持参する必要がある、この2つが問題とならないか、よく検討しましょう。
2.反復練習ができる
「チャレンジタッチ」は問題集型の教材のため、すでに理解をしている単元の反復練習に向いています。そのため学校の授業をしっかり理解していることがポイント。授業はついていけるものの、全ての教科をまんべんなく復習したい人におすすめです。
3.ご褒美ゲームでやる気にさせる
練習問題一辺倒ではなく、カリキュラムを終えるとご褒美ゲームができるなどの工夫もあります。ゲームに流れることなく、遊びと勉強のけじめをしっかりつけられる子には良い息抜きになります。
第5位 RISU
- 動画配信型教材
- 算数に特化
- 学習の進み度合いによって変る料金
1.動画配信型教材
「RISU」は動画配信型の教材です。それぞれのレベルに応じた動画が配信されるので、視聴していて意味が分からないなどのトラブルが防げます。
2.算数に特化
算数への理解を深め、論理的思考を養うのが目的です。そのため、全ての教科をまんべんなく学習したい人には不向きでしょう。
3.学習の進み度合いによって変わる料金
「RISU」の大きな特徴の一つでもあるのが料金形態です。学習の進み具合に応じた月額になるため、理解が進んでないのにもかかわらず高額な月額を払うということがありません。
3.まずは資料請求を
各社の特徴を大まかにご紹介しました。ここで挙げた特徴はごく一部ですので、いくつか候補をピックアップしたら資料を請求して比較検討してみましょう。
子供の学習の進み具合や理解度、学習スタイルなどはタブレット教材を決定するうえで重要な判断材料となります。また、子供自身の希望や興味の方向を話し合いながら一緒に決めていくことも大切です。
数ある教材の中から最適なものを選んで、楽しく成績アップをねらっていけるといいですね!
様々なタブレット学習教材を2人の子供達(12歳の娘と8歳の息子)に試して、子供達の学習に効果があった教材をランキングでまとめてみたので良かったら覗いてみてください!